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前回は「理論編」として糖質制限の全体像に迫りました。

 

簡単におさらいすると、「糖質」というのは「炭水化物から食物繊維を抜いた」もので、甘いものだけでなくむしろ「ごはんやパンなどの穀類に多い」という事を話しました。

 

そして、糖質の過剰摂取は「高血糖」と「肥満」を呼び、様々な成人病などの引きがねになるから気を付けようという事でしたね。

 

ちなみに、肥満は「脂質ではなく糖質の摂取によるところが大きい」という事もぜひお忘れなく。

 

また、糖質制限の実践で最も簡易な手法が「主食抜き」という食事法であり、主食を「夜だけ抜く」、「朝と夜を抜く」、「三食全部を抜く」という3段階あると話しました。

 

今回はそれらを踏まえて、具体的な実践方法や食事内容、またより深い理解の為に知っておきたい事などについて話したいと思います。

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糖質制限の食事スタイルは何か良いか

突き詰めればやれる事はたくさんあるのですが、あまり難しく考えすぎると途中で頓挫してしまう可能性があります。

 

そういう意味でも糖質分が多い炭水化物を抜く、つまり「主食抜き」という方法はとても理に叶っています。なにせ主食を抜くだけの簡単な方法ですからね。

 

ところが、案外これがやってみるとかなり大変なんです。自分がいかに食事において糖質に頼りきっていたのかがよく分かります。

 

特に朝や昼は時間に余裕が無く、つい手軽なパンやおにぎりなどで済まさざるを得ない事がありますよね。

 

なので、初めて糖質制限を実践される方は、比較的時間に余裕を持てる「夜の主食抜き」から始められる事をおすすめします。

 

そして、段々慣れて来たところで朝も抜くようにしてゆくと、無理なく糖質制限食に慣れてゆく事が出来るでしょう。

具体的な食事内容

前回も紹介しましたが、「高雄病院の江部康二医師」のご著書やブログを読めば、いろいろな情報が載せてあり大変参考になります。

 

ただ、それだけではせっかくこのサイトを訪れてくれた方に申し訳ないので、私が実際に実践した糖質制限食の内容を紹介してゆきます。

 

ちなみに、私は前回も申し上げたとおり体調悪化や体重増加が気になっていたので、最初から「朝と夜の主食抜き」に挑戦しました。

朝食

ミックスナッツ 

アーモンド、くるみ、マカダミアナッツ、ヘーゼルナッツなどを30粒を目安に。カシューナッツはやや控えめ。

炭酸水 

ジュースではなく、もちろん無糖の純粋な炭酸水。

昼食

食パン

半枚~1枚。

バター 

無塩有塩は問わない。マーガリンは摂らない。

ベーコンエッグ

卵2個にベーコンスライスを3~4枚。

サラダ

小皿が軽く山盛りになる程度。

えごま油

小さじ1杯程度をドレッシングとして使用。無味なので軽く塩を振る。

絹ごし豆腐

パック1個分。

納豆

パック1個分。

コップ1杯程度。

夕食

肉料理

メインで腹いっぱい食べる。

魚料理

サブとしてそこそこ食べる。

サラダ

小皿山盛り。

木綿豆腐

歯ごたえがあるのでご飯代わりに。小分けパック1個分。

 

*納豆や豆腐は味が飽きて来るので、ラー油やキムチや肉味噌などを入れて気分を変えると良い。

納豆

1パック。

コップ1杯程度。

間食

コーヒー 

もちろんブラック無糖。

ミックスナッツ

20~30粒を目安に。

チョコレート

どうしても我慢できない時だけ、小さいチョコを4~5個。

 

こんな感じでしたね。

 

ご覧いただければ分かるように、かなり糖質をカットしています。もちろんこれら以外に全く摂らなかったという訳ではありませんが、基本的にこのルーティンを回し続けました。

 

その結果、3ヶ月ほどかけて順調に体重も落ち(65㎏→55㎏)、酷い不整脈や胸焼けもかなり解消されました。

 

患者さんにもたまに勧めてみるのですが、中には「ごはんを食べないと体に悪いよ」と難色を示す方も居られます。

 

しかしそんな事はありません。むしろ、日に日に体調が良くなってゆくのを自覚できます。

 

そもそもごはんを食べないと力が出ないと言うのは、ある意味「糖質依存症」のような状態だとも言えます。今思えば、まさに以前の私がそうでした。

 

しかし、実は人間の体は「自分で糖質を産生する」事が出来るのです。それについては次項で説明しましょう。

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糖質は自分の体内で作れる

人間の体には

 

「糖新生(とうしんせい)」

 

というシステムが備わっています。糖新生とは何かと言うと、「肝臓が自らブドウ糖(糖質)を作りだす」働きの事です。

 

人間の体は、体外から糖質が摂れなくても、「脂肪組織・乳酸・筋肉」などからアミノ酸やグリセロールを取り込み、肝臓によってそれらをブドウ糖に転換する事が出来ます。

 

つまり理論上は、ごはんなどの糖質を体外から一切摂らなくても、人間の体は糖質を自分で産生する事が出来るのです。

 

なので、「ごはんを食べないと体に悪い」というのは生理学的にも正しくない認識なのですね。

 

ただし、全く糖質を摂らないというのはあまりにも極端ですし、また現実的ではありません。

 

それに、成長期の子どもなどは運動量も活発ですから、成人に比べてそこまで糖質の摂取を気にする必要はないと考えます。

 

あくまで体が出来上がってしまった成人においては、健康増進や体調管理の為にも糖質の過剰摂取を見直そうという理解が大切です。

糖質制限を行ってはいけない場合もある

さて、非常に理に叶った健康法である糖質制限ですが、行ってはいけない場合もあります。以下そのケースを紹介します。

肝硬変の末期

肝機能がほぼ機能しなくなった状態ですから、さきほどの糖新生が行えないので糖質制限は不可となります。

急性膵炎

膵炎の急性期はそもそも「絶飲食」となります。原則として、糖質だけではなく食事そのものが禁止となります。

長鎖脂肪酸代謝異常症

難病指定の疾患で、脂質からのエネルギー転換が出来ない病態です。ゆえに、糖質を制限して脂質で補おうという糖質制限は禁忌です。

糖尿病

薬を使用している方が自己判断で糖質制限を行うと、「低血糖発作」を起こして最悪亡くなる可能性があります。

 

糖質制限自体は糖尿病改善に絶大な効果を発揮するのですが、薬を使用している方の場合は、必ず糖質制限に理解がある医師の下で行う必要があります。

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糖質制限食を行う上での栄養配分

「タンパク質>脂質>糖質」

 

このように摂取量を心がける事が大事です。

タンパク質を多めに摂る

肉、魚、卵、納豆、豆腐などをしっかり摂る。

脂質もそこそこ摂る

食材の脂身、バター、アマニ油、えごま油、ごま油、オリーブ油などもそこそこ摂る。

糖質は少なめに

ごはん、パン、麺類、いも類、お菓子、ジュース、砂糖などは極力控えめに。

 

以上。前回と今回の記事でかなり長編となりましたが、必ずこれらの記事はあなたのお役に立つ内容だと思います。

 

まだまだ書き足りない部分もあるのですが、ぜひみなさん自身が興味を持たれて、ご自分でいろいろと探求してみる事をおすすめします。

 

共に糖質制限について学んで行ければ幸いに思います。

 

<参考文献>

「糖質制限の教科書」 江部康二医師監修 (洋泉社MOOK)

まとめ

*糖質制限は、夜だけ主食抜きが始めやすい。慣れたら朝の主食抜きにも挑戦。

*人間の体は、自分で糖質を産生する糖新生というシステムを持っている。

*ご飯を食べないと体に悪いという考えは理論上正しくない。

*糖質制限を行ってはいけない場合もある。しかし、だからと言って糖質制限自体が悪いという事にはならない。

*タンパク質>脂質>糖質。このように摂取量を調整する事が重要。

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