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本格的に寒くなりましたが、皆さまお変わりはないですか。以前も話しましたように、やはり寒くなってくると頭痛の患者さんが増えてきますね。

 

最も多いのは「緊張型頭痛」で、次いで多いのが「片頭痛」という頭痛です。

 

この2つの頭痛については、ある程度治療法が確立しており対処の仕様があります。ところが、実は「第3の頭痛」と言われる厄介な頭痛が存在するのです。

 

「群発頭痛」

 

です。史上最強の頭痛とも言われるほど強烈な頭痛です。滅多にお目にかかる頭痛ではありませんが、とにかく猛烈な激痛で知られており

 

「多くは男性に発症が見られる」

 

という特徴があります。この疾患を知らない人が患者を診ると、「この人は気が狂っているのではないか」と勘違いしてしまうほど患者は苦しがります。

 

脅かすつもりはないのですが、こういう疾患も存在するという事を知っておけば、いざという時に迅速な対応が出来ますね。

 

そんなわけで、今回は「群発頭痛」の話をしてゆきます。

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頭痛の種類

片頭痛(へんずつう)

 

緊張型頭痛(きんちょうがたずつう)

 

群発頭痛(ぐんぱつずつう)

 

私たちが日常で経験する頭痛は、たいてい上記3種類の頭痛です。中でも特に多いのが緊張型頭痛で、次いで多いのが片頭痛といった印象です。

 

その片頭痛と緊張型頭痛は以前紹介しましたので、今回は群発頭痛を取り上げる事にします。

 

群発頭痛はあまり知られていない疾患ですが、医療関係者の中では、その痛みの激しさから要注意疾患として警戒されています。

 

群発頭痛は滅多にお目にかかるものではありせんが、非常に激しい痛みを引き起こす疾患ですから、必ず知識を入れておきたい頭痛なのです。

群発頭痛

群発頭痛は、群発地震の様に集中して頭痛を引き起こす事から名付けられました。症状は

 

「片側の目がえぐられるような猛烈な痛み」

 

が主体で、目の周囲から側頭部などにかけて非常に強烈な痛みが拡がります。

 

患者は激痛の為にじっとしていられず、ぐるぐる動き回ったり壁に頭を打ち付けたりと、一見すると「気が狂ったように見える」行動をとる事さえあります。

 

発症するのはほとんどが男性で、「20代~40代ぐらいの男性」によく見られます。

 

群発頭痛では、頭痛症状のほかにも「目の充血・涙・鼻水・まぶたの腫れ」などが伴うケースも多いです。

 

この頭痛には周期性が見られ、一旦発作が起こるとその後毎日(1~3ヶ月程度)頭痛が継続し、1回の発作時間は数十分から数時間は続くケースが多いようです。

 

そして、1~3ヶ月経過後は一旦沈静化し、その後1~3年は何もなかったようにおとなしくしています。しかし、またある日を境に発作の周期が始まるといった事を繰り返します。

 

詳細な原因はいまだによく分かっていないのですが

 

「自律神経の乱れにより内頚動脈が炎症を起こす」

 

事が大きな原因であると考えられています。また、群発頭痛を誘発する原因として有名なのが

 

「アルコールと喫煙」

 

です。この2点は、群発頭痛を誘因する行為として非常に有名で、特に発作周期に入っている時期に行うと、ほぼ100%痛みを誘発すると言われています。

 

私は過去に1例だけ群発頭痛患者さんを診たことがありますが、この男性患者さんも例外なくこの2点がお好きな方でした。

 

そもそも、頭痛に限らずこの2点はあまり体に良いものではありませんから、頑張って制限して頂きたいものです。

群発頭痛の治療

群発頭痛は、以前は対処法がなく我慢するしかなかった時代もありましたが、診断や検査法が進歩した現在では、ある程度有効な治療法が確立しつつあります。

 

ただし、まだ群発頭痛を根治できるまでには至っていないのが現状です。

 

治療は、主に「脳神経外科」や「頭痛外来」がメインとなり、大きく分けて「薬剤治療」と「酸素吸入治療」と「神経ブロック治療」とがあります。

薬剤治療

群発頭痛は発作的に痛みを起こしますから、内服薬の投与では間に合わない場合が多いです。よって

 

「スマトリプタン系の薬剤を自分で皮下注射」

 

する治療法が有効であり、保険適用でも行えるようになっています。

 

また、「エルゴタミン製剤」や「ステロイド薬」などの予防薬を内服して発症を押さえ込むといった予防策が取り入れられることも多く、一定の効果が確認されています。

 

ただし、痛みが無いと油断して服用を忘れる方が多いので、正しく服用を続けてゆく事が大切です。

 

なお多少時間はかかるものの、鼻から薬を吸入する「点鼻薬」も治療の選択肢として普及してきているようです。

酸素吸入治療

酸素吸入治療も有効であるケースが多いです。酸素吸入治療は

 

「医療用の酸素ボンベから自分で酸素を吸入する治療法」

 

で、いつ発作が起きても対応できるようにレンタルで携帯しておく方が多いようですね。吸入時間にして「10分~15分程度」で一定の効果が発現します。

 

薬剤治療も酸素吸入治療も、痛みが出始めたら直ちに実行する事が大事ですので、ぞの点はよく覚えておきましょう。

神経ブロック治療

あまりにも痛みが強い患者さんには、神経ブロック治療や放射線治療などが選択される事もあります。首の自律神経節に麻酔薬を注射する

 

「星状神経節(せいじょうしんけいせつ)ブロック治療」

 

や、群発頭痛に関係すると言われている

 

「三叉神経を放射線などで切除する」

 

治療法なども少しずつ普及してきています。広く一般的な治療法ではありませんが、参考までにぜひ知っておいてください。

 

ツボ治療も有効な場合がある

いつも私が紹介する「ツボ治療」ですが、自律神経を調整して群発頭痛を予防するという意味で、やってみる価値があると思います。

 

ただし、痛みが出始めてからではとてもそんな余裕はないと思いますから、予防薬の服用と一緒で普段から実行しておくことが大事です。

 

商陽」 別名:H6

 

至陰」 別名:F4

 

以上が「交感神経」の治療で

 

関衝」 別名:H5

 

竅陰」 別名:F5

 

以上が「副交感神経」の治療です。

 

これらのツボは「井穴(せいけつ)」とも呼ばれ、知る人ぞ知る特効穴です。詳しくは「井穴刺絡!万病に効くツボ治療決定版!?」をご覧ください。

 

群発頭痛では、交感神経と副交感神経どちらの神経の治療も行った方が良いでしょう。

 

ただ痛みの性質から考えるに、「H5とF5の副交感神経の治療をより重視」した方が良いのではないかと、個人的には考えています。

 

以上。群発頭痛の話でした。

 

群発頭痛は滅多に起きるものではないので恐れる必要はないのですが、自分や自分の周りの方に起こらないという保証はありません。

 

存在を知っておけばいざという時に迅速な対応が可能になりますから、今日の話をいちおうは頭の片隅に叩き込んでおいて頂きたいと思います。

 

「頭痛は何科に受診したら良い?3つの選択肢から選ぼう!!」

まとめ

*群発頭痛は最強の頭痛。

*頻度はそれほど多くないが、主に20~40代の男性によく見られる。

*自律神経の乱れが関与していそうだが、はっきりとした原因は分かっていない。

*アルコールの摂取や喫煙はかなり発症リスクが高まるので、頑張って制限したい。

*発作的に頭痛が起こるので、自己皮下注射治療と自己酸素吸入治療とが主体となる。

*神経ブロック治療や放射線治療なども進歩しているので、昔に比べて治療の選択肢が増えた。

*脳外科医や頭痛専門医の協力が必須の疾患。

*群発頭痛に効きそうなツボは「H6とF4」あるいは「H5とF5」。詳しくは「井穴刺絡!万病に効くツボ治療決定版!!」を参照。

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