春先には「麻疹(はしか)」が流行しやすいという事を以前お話ししましたが、今回は

 

「風疹(ふうしん)」

 

について話してみたいと思います。風疹も春先に流行が見られやすく、成人でも罹患するケースがありますので油断できない疾患です。

 

特に有名なのが、「妊婦さんが罹患すると胎児に悪影響が出やすい」という事です。このあたりの話も含めて、今回は風疹の勉強をしてゆきましょう。

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風疹

「風疹」は別名「3日はしか」とも呼ばれており、文字通り麻疹(はしか)を軽くしたような疾患です。

 

風疹は「風疹ウイルス」の感染によって罹患し、1度罹患すると、基本的にその後2度と罹患する事はありません。

 

ただし症状があまり重くないので、ちゃんと免疫がついたのかよく分からないという方も多く、またそもそも予防接種を受けていないという方もけっこう居られます。

 

特に風疹に注意して頂きたいのは、これから「妊婦さんになる予定の方」および「その配偶者の方」です。

 

後ほど詳しく書きますが、妊婦さんが風疹に罹患すると「胎児に悪影響が出る」事があり、妊婦さん自身が気を付けても、配偶者から妊婦さんに感染してしまうというケースもあります。

 

よって、小児期に予防接種をちゃんと受けているのかという点を確認する事が大事です。そして、受けていないならば「自費」にはなりますが、今からでも受ける事をおすすめします。

 

また、風疹の免疫抗体がちゃんと出来ているかは血液検査でも調べる事が可能ですから、不安な方は医師に相談してみましょう。

 

風疹の症状

風疹の症状は、通常の風邪とあまり変わりはありません。ただ

 

「耳の後ろのリンパ節が腫れやすい」

 

という特徴があります。また、麻疹と同じように「全身性の発疹」も出てきますが、麻疹ほど症状は酷くなりません。

 

全体的に麻疹と同じような症状が出ますが、麻疹に比べると症状は軽いです。通常これらの症状は3~4日で軽快してゆきます。

 

そのため「3日はしか」と呼ばれている訳です。

 

風疹自体は小児期に多い疾患ですが、免疫がつかなかった成人や予防接種を受けていない成人では、大きくなってからでも罹患する可能性があります。

 

成人してからの症状は、小児期の発症に比べて酷くなる事が一般的です。

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風疹の合併症

脳炎

けいれんや意識障害などが見られる場合、脳炎を疑い直ちに救急車の出動を要請しましょう。

血小板減少性紫斑病

強く打っていないのに体に紫のアザが出来る場合、この疾患を疑う必要があります。

先天性風疹症候群

これに一番気をつけてください。妊娠初期の女性が風疹に罹患してそのまま胎児まで感染してしまうと、この合併症を起こす事があるのです。

 

その場合、生後に「難聴・心疾患・眼疾患・心身発達障害」などの症状が子どもに出てくる可能性があります。

風疹の治療

基本的にウイルスによる疾患ですから、対症療法しかありません。残念ながら「ウイルスには抗生物質が効かない」のです。

 

辛い症状を弱めてあげる処置を行いながら、脱水症に気を付けて回復を待つ事になります。

 

高熱で苦しい場合には「解熱鎮痛剤」を使用する事も可能ですが、発熱はウイルスを駆除する為の免疫反応であるため、あまり薬で下げない方が良いのです。

 

むやみに発熱を下げると、かえって症状がこじれる可能性がある事は理解しておかなければいけません。

 

もし解熱鎮痛薬を使用する場合は、処方された薬剤と回数を必ず守りましょう。

 

市販の解熱鎮痛薬を使用したり、勝手に回数を増やしたりするのは、合併症や風疹自体の治りを遅くする可能性があるのでご注意ください。

風疹の予防

ワクチンによる予防接種が必須です。現在は「麻疹風疹混合ワクチン」の接種が可能ですから、1歳を過ぎたらすぐに受けておきたいです。

 

ワクチンを小さいころに受けていない方や、血液検査の結果免疫抗体がついていないと言われた方などは、今からでも受けておくべきですね。

 

その理由は、成人してからの罹患は症状が酷くなりやすいからです。

 

また、先述の先天性風疹症候群を予防する必要もあるので、妊婦さんになる予定の方やその配偶者は受けておく必要があるのです。

 

なお「妊娠中には予防接種が受けられません」。また「接種後2か月間は避妊する必要があります」ので、計画的に予防接種を受ける必要があるでしょう。

 

以上。風疹の話でした。

 

風疹自体はそれほど重篤な疾患ではありませんが、胎児への影響という観点からも必ず予防しておきたい疾患です。

 

これから結婚や妊娠を考えておられる方は、ぜひとも今回の記事を頭に入れておかれてくださいね。

まとめ

*風疹は、感染力や症状自体はそれほど酷くない。

*ただし、成人してから罹患すると症状が酷いので注意。

*妊婦さんが罹患すると胎児への影響が出る可能性が。必ず予防の措置を講じよう。

*妊婦さん以外にも、配偶者や同居人も予防の措置を講じておくのが理想。

*麻疹風疹混合ワクチンの接種で予防が可能。

*1歳の誕生日を迎えたら、ただちに麻疹風疹混合ワクチンを接種しておこう。

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