前回は、夏の3大疾患の1つである「プール熱(咽頭結膜熱)」について話しましたが、今回は2番手の疾患について話をします。

 

「ヘルパンギーナ」

 

です。ヘルパンギーナは、プール熱同様に夏を中心に春から秋まで流行が見られる疾患です。

 

今回の記事も、乳幼児や学童児をお持ちの方は必見の記事となっていますよ。ぜひ最後までお読みくださいね。

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ヘルパンギーナ

ヘルパンギーナは「エンテロウイルス群」に属するウイルスによって引きこされる疾患です。

 

主に「コクサッキ―A群ウイルス」による感染が最も多く、次いで「コクサッキーB群ウイルス」や「エコーウイルス」などによる感染が多いですね。

 

発症年齢はほとんどのケースで「5歳以下」です。特に多いのは「1歳代」で、5歳に近づくにつれてだんだんと発症が少なくなります。

 

エンテロウイルス群の感染は、治癒後もしばらくはウイルスの存在が検出されがちで、それはつまり、しばらくは他者への感染の危険性が続くという事です。

 

前回のプール熱の「アデノウイルス」もそうでしたが、治癒後1か月程度は唾液や排泄物からの感染に気を付ける必要があります。

ヘルパンギーナの症状

ヘルパンギーナの症状は、「発熱・咽頭痛(のどの痛み)・喉の小水疱」です。特に症状として辛いのは

 

「喉(のど)の小水疱」

 

で、喉の奥の方に1mm~5mmほどの赤白い水泡が出来るのですが、これが破れて潰瘍化すると非常に痛いのです。

 

唾を飲み込むだけでもかなり痛いので、乳幼児などではとても機嫌が悪くなります。

 

一般に夏風邪は治りが遅い事でも有名ですが、ヘルパンギーナも、プール熱同様に4~5日は軽快するまでにかかる場合が多いでしょう。

 

なお、発熱と咽頭炎の症状から「溶連菌感染症」と間違える事もありますので、以下の記事をよく読んで頂いて、両者の区別が出来るようになっておきましょう。

 

溶連菌感染症は大人もかかる!?抗生物質が効く風邪!!

ヘルパンギーナの治療

ウイルス疾患には抗生物質は効きません。よって、脱水症状に気をつけながら自然に回復する事を待ちます。

 

喉が痛いのでほとんど食事は摂れませんが、風邪の際に無理に消化にエネルギーをかけると回復上良くありませんので、無理に食べさせる必要はありません。

 

脱水症状にだけは気を付けて、「冷たいアイスクリームやジュース」などで適宜水分を補給してあげてください。

 

ヘルパンギーナは途中経過の症状は辛いものですが、予後は良好な疾患ですから、発症してもあまり心配し過ぎないようにしましょう。

 

発熱については毎度お伝えしておりますように、「ウイルスを駆除する為の免疫反応」ですから、やたらに薬で下げないようにしましょう。

 

ただし、痛みがあまりに強そうなら解熱鎮痛薬で痛みも寛解するので、指示された容量の範囲内で適切に使用するのは問題ないでしょう。

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ヘルパンギーナと手足口病の違い

夏の3大疾患のうち、前回は「プール熱」、今回は「ヘルパンギーナ」、次回は「手足口病」の順で紹介してゆく予定ですが、実はヘルパンギーナと手足口病はよく似ています。

 

原因ウイルスが、同じ「エンテロウイルス群」である事も大きな理由でしょう。そこで、この2つの疾患の違いを紹介しておきます。違いを見極めるポイントは

 

「小水疱のでき方」

 

によります。ヘルパンギーナの小水疱は基本的に「喉の奥の方」に限局しています。ところが手足口病の場合は「口腔粘膜や手足」などにも小水疱が出てくるのです。

 

そういう訳で、手足口病の方が広範囲にわたって水泡ができる分、全体として症状の辛さが強いという特徴があります。

ヘルパンギーナの出席停止目安

ヘルパンギーナは、学校保健安全法の「第3種感染症のその他疾患」に分類されています。

 

第3種疾患であれば欠席が公欠扱いとなるのですが、実は「その他疾患」に関してはその都度の状況による判断となります。

 

つまり、その時の流行状況や合併症の有無などを総合的に勘案しながら、学校長や医師の判断でその決定がなされます。

 

よって一律に欠席が公欠扱いとはなりませんので、どうしても「皆勤賞」などを目指している子どもさんなどでは、よく学校や医師と協議しておく必要があるでしょう。

 

詳しくは以下の記事を参考にされて下さい。

 

インフルエンザで出席停止!他にはどんな疾患が対象!?

 

以上。ヘルパンギーナの話でした。

 

ヘルパンギーナは乳幼児期に多いので、保育園や幼稚園での感染発症が主体となります。

 

これからの時期は、水遊びなど他者との接触が増えてくる時期ですから、手洗いやうがいで感染予防の努力を頑張りたいものです。

 

乳幼児はなかなか親の言うことが深く理解できないので、親の方がしっかりと予防の監督をしてあげましょうね。

まとめ

*ヘルパンギーナは、エンテロウイルス群によって引き起こされる。

*治癒後も1か月程はウイルスが検出されるので感染に気をつけよう。

*発熱と咽頭炎(のどの痛み)と喉の小水疱が主要な症状。

*通常の風邪よりも症状が長引きやすい。回復までには4~5日かかる場合が多い。

*抗生物質は無効。ただ重篤な疾患ではないので、脱水症に気を付けながら静かに回復を待とう。

*欠席が公欠扱いとなるかはその時の状況次第。学校や医師とよく相談する事。

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