前々回は「プール熱(咽頭結膜熱)」、前回は「ヘルパンギーナ」と夏の3大疾患を紹介してきましたが、今回は3大疾患最後の疾患が登場です。

 

「手足口病(てあしくちびょう)」

 

です。これら3つの疾患の中ではもっとも症状が強いので、まさにラスボスのような疾患だとも言えるでしょう。

 

今回の記事も、乳幼児をお持ちの方では必見の記事となっています。どうぞ最後までご覧くださいね。

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手足口病

手足口病は、ヘルパンギーナと同じく「エンテロウイルス群」に属するウイルスによって引きこされる疾患です。

 

中でも、主に「コクサッキ―A16ウイルス」や「エンテロ71ウイルス」による感染が主流となっていますね。

 

発症年齢はほとんどが「5歳以下」での発症です。特に「2歳以下」での発症が半数以上を占めますが、まれに学童期や成人でも発症が確認されます。

 

ヘルパンギーナの記事でも話しましたが、エンテロウイルス系の感染は、治癒後もしばらく(1か月程)はウイルスの存在が検出されがちです。

 

つまり、治癒後もしばらくは他者への感染の危険性が続くという事ですね。

 

プール熱、ヘルパンギーナ、手足口病などの夏風邪は、全般に治癒後1か月程度は、唾液や排泄物からの感染に気を付ける必要があるでしょう。

手足口病の初期症状

手足口病の初期症状は

 

「口腔粘膜にできる小さな水疱」

 

です。口の中全体に2~3mm程度の赤白い水泡発疹が出始めたら、手足口病の発症を疑う必要があります。

 

なお、水泡が喉の奥のみに限局している場合は「ヘルパンギーナ」の方の可能性が強いですので、その点はしっかりと覚えておいてください。

 

その初期症状の後、次第に水泡発疹が「手」や「足」にも広がってゆき、半数以上の子どもで「発熱(あまり高くは出ない)」も起こってきます。

 

症状の特徴としては、口の中が痛いのがもっとも辛い症状です。

 

ヘルパンギーナでもかなり口の中が痛いですが、ヘルパンギーナは喉の奥のみに限局しているのに対して、手足口病では口の中全体に水泡が出来るのでかなり痛みます。

 

唾を飲み込むのも痛いし水分もなかなか上手に摂れなくなるので、ここをどう乗り切るかが大切になります。

 

全体の治癒期間としては夏風邪の特徴として長引きやすい傾向がありますが、手足口病は平均で「5~7日」と、かなり症状が長引きやすいのも特徴ですね。

手足口病の治療

手足口病はウイルス疾患の為、抗生物質治療は効きません。よって、脱水症状に注意を払いながら自然に回復してゆくのを待つことになります。

 

口内が痛いのでほとんど食事は摂れませんが、風邪の際に消化のエネルギー使うと回復上あまり良くありませんので、無理に食べさせる必要はありません。

 

ただし脱水症状にだけは気を付ける必要があるので、「冷たいアイスクリームやジュース」などで適宜水分を補給してあげましょう。

 

口内全体が痛いために一気に水分摂取を行うのは難しいと思いますので、少量(スプーン1~2杯)ずつこまめに摂るようにすると良いでしょう。

 

どうしても水分摂取を嫌がる場合には、脱水症予防の為に「点滴治療」を行った方が良い場合もありますので、よく小児科医と相談する事が大切です。

 

手足口病は途中経過は辛いものですが、予後は良好な疾患でもあります。あまり心配をし過ぎないようにしましょう。

 

なお、毎度口を酸っぱくしてお伝えしていますが、「発熱はウイルスを駆除する為の免疫反応」です。むやみやたらに解熱鎮痛薬で下げないようにしましょう。

 

ただ痛みがあまりに強い場合に限っては、解熱鎮痛薬で痛みが少しは楽になるので、指示された容量の範囲内で適切に使用するのは問題はないでしょう。

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手足口病とヘルパンギーナの違い

この両者は、同じ「エンテロウイルス群」に属するウイルスによって発症する疾患です。よって非常に症状が似ているのですが、「水泡のでき方」に違いがあります。

 

前回も言いましたが、ヘルパンギーナでは喉の奥に限局した水泡で、手足口病は文字通り口内全体から手や足にも水泡が出てきます。

 

その分、手足口病の方が症状としてはより重症感がありますので、この違いをよく頭に入れておいてください。

手足口病の出席停止目安

手足口病は、学校保健安全法の「第3種感染症その他疾患」に分類されています。

 

第3種疾患では「欠席が公欠扱い」となるのですが、実は「その他疾患」に関してはその時々の状況判断となります。

 

即ち、その時の流行状況や合併症の有無などを総合的に検討しながら、学校長や医師の判断でその決定がなされます。

 

つきましては、一律に欠席が公欠扱いとはなりませんので、「皆勤賞」などを目指している子どもさんにおかれては、学校や医師とよく協議するようにしてください。

 

詳しくは以下の記事を参考にされて下さい。

 

インフルエンザで出席停止!他にはどんな疾患が対象!?

 

以上。手足口病の話でした。

 

プール熱ヘルパンギーナ、手足口病と夏の3大疾患について紹介してきました。

 

どの疾患も痛みを伴う風邪なので、出来るだけ罹患したくはないですよね。

 

残念ながらこれらの疾患を確実に予防する手段は現状ありませんが、やはり基本の「手洗い・うがい」がもっとも有効な手段でもあります。

 

これらの疾患は主に乳幼児が罹患するケースが多いので、なかなか監督するのが大変だとは思いますが、何とか頑張って予防に努めて行きましょう。

まとめ

*手足口病は、エンテロウイルス群によって引き起こされる。

*治癒後1か月ぐらいはウイルスが検出されるので、他者への(からの)感染に気をつけよう。

*口腔全体と手や足の小さな水泡群、および発熱が主要な症状。

*通常の夏風邪よりも症状が長引きやすい。回復までには5~7日かかる場合が多い。

*抗生物質は無効。ただ予後は良好な疾患なので、脱水症にだけは気を付けながら回復を待とう。

*欠席が公欠扱いとなるかはその時々の状況次第。学校や医師とよく協議すること。

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