私が開業して10数年経ちますが、いまだによく
聞かれる質問の1つが

 

「整骨院と整体院って何が違うのですか」

 

という質問です。

 

私はこの業界に居りますからよくよく承知しておりますが、一般の方からするとなかなか違いが分かりにくいようですね。

 

そこで今回は、「整骨院と整体院の違い」を説明すると共に、どういった用途で使い分ければ良いのかをご紹介いたします。

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整骨院は柔道整復師という国家資格が必要

整骨院と整体院の一番大きな違いというのは

 

「国家資格があるかどうか」

 

という点です。つまり「公的資格の所有の有無」に大きな違いがあるのです。

 

「整骨院あるいは接骨院」というのは

 

「柔道整復師(じゅうどうせいふくし)」

 

という国家資格に基づく職業であり、「各種の健康保険・自賠責保険・労災保険」等の公的医療保険の扱いが認められています。

 

柔道整復師に成る為には3年間所定の学校で学問を修め、その後「国家試験に合格」する事で「厚生労働大臣から免状」が与えられます。

 

反面「整体院」というのは

 

「民間の資格」

 

であるので、極端な話あなたが明日から整体院を開業する事も、法的には可能なのです。

 

それ故に、「整骨院は広義の医業に分類」されますし、「整体院はサービス業」に分類される事になります。

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医療行為と医療類似行為の違い

さて、たまにニュース等で聞く事があるかもしれませんが、

 

「誰々が無資格で医療行為を行って逮捕」

 

などという報道がありますよね。ここで「医療行為」と「医療類似行為」という概念が問題になってくるのです。

 

まず「医療行為」とは、例えば「投薬・外科的処置・画像検査」などすべての医療に伴う行為を指します。そして、それは「医師」のみの専権事項なのです。つまり

 

「医療行為は医師のみが行えるもの」

 

という事になります。一方「医療類似行為」とは、「それぞれの職業法を逸脱しない範囲で行える医療に類似した行為」となります。

 

例えば私たちの「柔道整復師法」では、「外科的処置・投薬・画像診断等の禁止」が定められていますが、その範囲を逸脱しなければ、「捻挫・打撲・肉離れ」などの処置が可能です。

 

「医療類似行為は医業の資格を有した者が限定的に行えるもの」

 

という事になります。つまりすべての医行為を「医療」と呼び、法の範囲で限定された医行為を「医療類似行為」と呼ぶのです。そして大事なことは

 

「医業の資格を有しない者は、医療行為も医療類似行為も行ってはならない」

 

というのが日本国における原則です。なので原則としては、「整体院は医療に関する効能や宣伝などを謳ってはいけない」事になります。

 

すべての医行為を医療行為と呼び、それは医師のみが行える。

 

法により限定された範囲で行う医行為を医療類似行為と呼び、それは柔道整復師(整骨院)や鍼灸師やあんまマッサージ指圧師なども行える。

 

それ以外の者は、医療行為も医療類似行為も行ってはならない。

 

細かく言えば例外等も存在するのですが、まずはこういった認識を持っておかれれば間違いはないでしょう。

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整骨院と整体院をどう使い分けるか

では、整骨院と整体院とはどのように使い分ければ良いのでしょうか。

 

基本的に整骨院や整体院には、「関節や筋肉の不調改善の為に通院される方が多い」と思われますが、まず大原則として

 

「出血を伴うような負傷・明らかに重大な負傷・内臓疾患が疑われるような負傷等」では、何よりも「医師への受診」が優先となります。そこは間違われませんように。

 

その上でどのように受診を使い分けるかですが、

 

「痛みや運動障害などの具体的な症状がある場合には整骨院」

 

「コリや疲れなど具体的でない不快症状がある場合には整体院」

 

という使い方が一番適していると思います。

 

整骨院では医療類似行為を行える為、関節などの運動器症状では整体院よりも専門的な力を発揮してくれる事でしょう。

 

いっぽう整体院では医療類似行為は行えませんので、運動器症状の改善などにはあまり専門的な力は発揮しにくいのです。

 

ただし、コリや疲れの解消などリラクゼーション分野の方では整骨院よりも力を発揮してくれるので、日々の疲れの解消などにはとても向いているでしょう。

 

また最近では、「柔道整復師であってもあえて整体院を開業される方」や、「整体院でも医療的な知識をよく勉強されている方」もたくさん居られます。

 

よって、今まで書いた事はあくまで原則的な面での話をしております。

 

実際に受診をされる場面では、その先生がどのような資格を有した先生なのかを確認した上で、あとは個々の判断によりどちらを受診されるか選定されると良いでしょう。

 

以上。整骨院と整体院の違いについて話をしました。

 

細かく分けるといろいろと違いがある事がお分かり頂けたかと思いますが、そのほとんどが「技術的な要素」より「法的な要素」が強いのです。

 

実際には整骨院でも整体院でも優れた先生はたくさん居られます。あなたが優れた先生に出会い、体の痛みや不調が改善されて行きます事を願っています。

まとめ

*整骨院は柔道整復師という国家資格が必要。

*整体院は公的な資格は原則必要ない。

*医療行為とはすべての医行為を指し、医師のみが行えるもの。

*医療類似行為とは限定された医行為を指し、柔道整復師や鍼灸師なども行える。

*それ以外の者は、原則医療行為も医療類似行為も行ってはならない。

*痛みや運動障害など具体的な症状が有れば整骨院へ。

*コリや疲れなど漫然とした不調が有れば整体院へ。

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