今回は、中高年になると多発する

 

「バネ指」

 

という疾患について紹介いたします。バネ指とは

 

「指を曲げたり伸ばしたりする際にカクンと指が跳ねる」

 

現象の事を指します。若い方ではほとんど発生しませんが、40歳代ぐらいからだんだんと発生する確率が高まってくる疾患です。

 

五十肩と同じく、中高年への通過儀礼のような疾患ですから、心当たりのある方はどうぞ最後までご覧ください。

スポンサードリンク

ばね指

手の平の拳(こぶし)の関節を、医学的には「MP関節」と呼びます。

 

そのMP関節の所には指を曲げる「屈筋腱(くっきんけん)」という組織が走っており、その腱の周りを鞘のように包んでいる

 

「滑膜性腱鞘(かつまくせいけんしょう)」

 

という組織があります。また、滑膜性腱鞘の要所要所には

 

「靭帯性腱鞘(じんたいせいけんしょう)」

 

という組織もあります。分かりやすく言うと、「滑膜性腱鞘が道路で靭帯性腱鞘がトンネル」のようなもの、とイメージして頂くと良いかと思います。

 

それでバネ指とは

 

「滑膜性腱鞘が炎症で肥厚してしまい、靭帯性腱鞘を通過する際にひっかかる」

 

現象の事を言うのです。要は、指を曲げたり伸ばしたりする際に引っかかるようになるのですね。

ばね指の症状

バネ指の症状を簡単に言うと

 

「指を曲げる際や伸ばす際にカクンと指が跳ねたり引っかかって痛む」

 

というのがメイン症状です。かなり不便なので、日常生活や仕事などにかなり影響を及ぼします。

 

手を酷使する作業などに従事している方にも多発しますが、中高年や更年期などの方でもよく発症が見られます。

 

また「糖尿病の合併症」としてもよく見られます。糖尿病によるバネ指は、「1本じゃなく複数本の指に起こりやすい」のも特徴です。

 

このようにバネ指は、単に使い過ぎて発症するという性質のものではない事から、何らかの「アレルギー反応」が関与しているのではないかとも考えられています。

 

「バネ指が発生しやすいのは親指・中指・薬指」

 

です。人差し指と小指のバネ指は、なぜかあまり見受ける事は少ないです。

スポンサードリンク

ばね指の治療

ばね指の治し方は、大きく分けて「手術」による治療と、固定やストレッチなどの「リハビリ」による治療とがあります。当院の実績で言えば

 

「ほぼ9割の方はリハビリで治ります」

 

が、期間は3~6か月とやや時間を要すのが難点です。

 

一方「手術」では、比較的短期間に治りますが、仕事の関係などで急いで治す必要のある方以外は、「リハビリ」で治す事をおすすめします。

 

時間がかかっても大部分は治るので、個人的にはそれを見極めてから手術の決断を下しても遅くはないと考えています。

手術

手術による治療は、基本的に日帰りで行える場合が多いです。方法としては

 

「靭帯性腱鞘を切開」

 

する術式が採られる事が多いです。つまり、「トンネル部分を解放して通りを良くする」という方式ですね。

 

急いで治したい方は、「手の外科」など手を専門としている整形外科に相談してみましょう。

 

また、「指が曲がったままで引っ張っても元に戻らない」ような重症タイプでも、手術を検討すべきでしょう。

 

固定

リハビリで行く場合は、原則として「サポーター」や「装具」を装着して、患部に負荷がかからないようにして炎症の鎮静化を待ちます。

 

ばね指の場合は「夜間装着」が基本ですが、痛みがとても強い方は、「日中」でもつけておいた方が良い場合もあります。

 

このあたりの見解は、患者さんの症状に応じて対応が変わってきますので、お近くの「整形外科」や「整骨院」などに相談されてみて下さい。

温める

安静にしていても痛むような急性期では「冷やす」方が良いのですが、経験上バネ指でそれほど痛むという方は多くありません。

 

ですから、基本的には「患部を温めて」血流を良くする方が早く治ります。

 

温め方は何でも良いですが、おすすめは「お灸」です。初心者の方は、以下のようなレギュラータイプから使ってみると良いでしょう。

 

千年灸オフ伊吹(レギュラー) 260点


ストレッチ

当院の実績では、上でも述べたように9割近くの方はリハビリで治ります(糖尿病の合併症によるものは難しい場合もあります)。

 

筋肉や腱がかなり硬くなっていますので、肘から拳の関節あたりにかけての筋肉や腱を、ストレッチなどで緩めて行く必要があります。

 

地道に頑張れば、おおよそ3~6か月で改善が見えてくるケースがほとんどでしょう。

 

 

以上。バネ指について話しました。

 

バネ指は多くの方が経験する疾患ですが、基本的に「五十肩」と一緒で、ある程度の時間をかければ治ります。

 

「五十肩の原因と治し方がよく分かる!もうこれで迷わない!!」

 

大事なポイントは、「手術で早期に治す」か「リハビリで地道に治す」かを早期に決断する事です。

 

手術で行くなら躊躇せずに早めに実行する事、リハビリで行くなら根気よく継続治療してゆく事が大切になります。

まとめ

*バネ指とは、指を曲げたり伸ばしたりする際にカクンと指が跳ねたり引っかかる現象。

*屈筋腱を包む滑膜性腱鞘が肥厚して、靭帯性腱鞘を通過する際にひっかかる事が原因。

*手術では、靭帯性腱鞘を切開する術式が主流。

*リハビリでは、固定、温める、ストレッチなどを地道に行う事で、3~6か月で改善する。

スポンサードリンク