あなたはテレビなどを見ていて、あるいは実際に病院などで医師や治療家から

 

「関節の痛みを改善するために筋肉を鍛えましょう」

 

という事を、言われたり聞いたりしたことがありませんか。

 

しかしです。痛みを改善するために筋肉を鍛えるという行為には、実は意味が無いばかりか、けっこうな危険性も潜んでいるのですよ。

 

なぜなら筋肉を鍛える事の正しい目的とは、「痛みの改善ではなく痛みの予防」の為にこそあるからです。

 

つまり、痛みを予防するために筋肉を鍛えるのは良い事ですが、すでに起こっている痛みを改善するにはまったく適していないのですよ。

 

では、痛みを改善するために本来行うべき行為とはいったい何なのでしょうか。今回は、そのあたりに迫ってみたいと思います。

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関節はなぜ痛くなるのか

あなたは、なぜ関節痛が起こるのかという仕組みをご存知でしょうか。

 

以前の記事にも書いているのですが、人間の知覚神経(痛みを伝える神経)の末端には「ポリモーダル受容器」という器官があります。

 

ここが何らかの刺激を感知する事で「脳」へと情報が送られ、その情報を基にして脳が痛みを発信しているのです。このサイクルを

 

「侵害受容性疼痛(しんがいじゅようせいとうつう)」

 

と呼び、われわれが一般的に遭遇する関節痛のメカニズムがこれなのです。

 

さてこのポリモーダル受容器ですが、どこに多く存在するかというと「筋肉」なのです。関節面にも存在はしていますが、圧倒的に多いのは筋肉なんですよ。

 

さらにもっと言うと、「軟骨や椎間板にはそもそも存在すらしない」のです。

 

今までの理論では、軟骨がすり減るから関節が痛むというのが常識でしたが、どうやらこの理論は見当違いだった事が確定しつつあります。

 

じっさい臨床では、レントゲン等で軟骨の変形が見つかっても、患者さん本人は何も苦痛を感じていないというケースは非常に多いですからね。

 

つまり関節痛のメカニズムとは、筋肉のポリモーダル受容器が感知した情報を脳が受信し、その情報を基に脳が痛みを発しているという事になります。要は

 

「関節痛の根源は軟骨や椎間板ではなく筋肉にある」

 

という事をまずはご理解ください。詳しくは以下の記事もぜひどうぞ。

 

「骨の変形で痛みが出るっていまだに信じてる人集まれ!!」

筋肉を鍛えれば良いんじゃないの

関節痛の原因が筋肉にある事は分かった。じゃあ、「やっぱり筋肉を鍛えれば良いんじゃねーの」って思いますよね。

 

いえいえ、そうは問屋がおろしません。なぜなら、筋肉に原因があるとは言っても

 

「筋肉が弱くなって関節痛が起こるのではなく、筋肉が硬くなって縮むから関節痛が起こる」

 

というのが真相だからです。

 

言うまでもなく、筋肉を鍛える「筋トレ」は筋肉を硬く強くする行為ですよね。だとしたら、筋肉を鍛える事でさらに関節痛は悪化してしまう可能性があるという事なのですよ。

 

ここはとても大事な所です。

 

筋トレとは、関節痛が発生していない状態でこそ行うべきであり、その目的は「将来的に起こるであろう関節痛を予防する」ために行う事が正しいのです。

 

「筋肉が関節の痛みの原因になるって本当?その通りですよ!」

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筋肉を緩めてください

ここまで読んでいただけたら、あとは答えが何となくお分かりではないでしょうか。そうです。

 

「筋肉を緩めること」

 

これこそが、関節痛を改善するための行為としてもっとも正しいのですね。であるならば、いったい何を行えば良いのかと言うと

 

「ストレッチ」

 

です。ストレッチの目的は筋肉を緩める事にありますよね。だから、関節痛を改善したければ積極的にストレッチを行うと良いのです。

 

ストレッチは「ヨガ」を始めさまざまな手法が世に出回っていますが、選び方のコツは、「頑張るストレッチではなくリラックスできるストレッチ」を選んでみてください。

 

その方が痛みを抱えた体に負担が少ないので、よりリハビリのリスクを軽減できます。ちなみに私のおススメするストレッチは

 

「操体法(そうたいほう)」

 

という、「故橋本敬三医師」が創案された手法です。非常に単純な動作ですが、実はとても人体の理に叶ったストレッチなのです。

 

以下の記事中で紹介している動画がまさに操体法です。これはほんの一例ですので、ぜひYOUTUBE等でも検索をかけて頂けるとよろしいかと思います。

 

「椎間板ヘルニアのストレッチ!効果抜群のセルフケア!」

 

以上。関節痛改善における筋トレとストレッチの話しでした。

 

筋トレは「痛みがない方が予防の為に行う」もので、ストレッチこそ「痛みがある方が行うべき」行為なのです。

 

今回は、ぜひともこの視点をあなたの頭に入れて頂ければ幸いです。

まとめ

*関節痛は、軟骨や椎間板ではなく筋肉に原因がある。

*筋肉が弱くなったから痛むのではなく、硬く縮んでいるから痛くなる。

*筋肉を鍛えるとさらに硬くなってしまうから、その結果より痛みが強くなりやすい。

*筋肉を緩める事が、もっとも正しい関節痛対策。

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