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風邪をひいて病院を受診すると、ほぼ必ずと言ってよいほど頂くお薬が

 

「抗生物質」

 

ですよね。あなたも何度も経験がある事だと思います。しかし同時に、「抗生物質はほとんどの風邪に無効である」という噂も聞いたことがありませんか。

 

実はその意味を理解する為には、「細菌とウイルスの違い」というものをよく知っておく必要があるのです。

 

今回は、細菌とウイルスの違いを学びながら「風邪と抗生物質」の関係性について話しをしてみたいと思います。

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細菌とウイルスの違い

例えば食中毒の原因として有名な「ブドウ球菌・サルモネラ菌」などの細菌。風邪症候群の原因として有名な「インフルエンザウイルス・ノロウイルス」などのウイルス。

 

実はこの両者、全く違う性質を持っています。

 

細菌は自分の力だけで生きていける

 

ウイルスは寄生しないと生きていけない

 

これが大きな相違点なのです。よくひとくくりに「バイキン」などと一緒にされていますが、実はお互い全く異なる生命体なのですよ。ここをまず押さえておきましょう。

 

 

抗生物質は細菌のみに有効である

1928年に人類初の抗生物質が発見されてから、今日まで様々な医療関係者の尽力により、長い年月をかけて抗生物質は進化を遂げてきました。

 

抗生物質は、まさに医療に革命を起こした偉大な治療薬でもあります。しかしながら、その優秀な抗生物質が有効なのは

 

「細菌のみ」

 

であって、残念ながら「ウイルスには効かない」のです。それが事実なのですよ。そして、私たちがよく冬場などに罹患する「風邪症候群」の大半は

 

「細菌ではなくウイルスが原因」

 

になっています。一部に「溶連菌感染症」など細菌性の風邪もあるにはありますが、ほとんどの風邪はウイルス性のものなのです。よって、全てとは言えませんが

 

「ほとんどの風邪に抗生物質は無効」

 

という結論になるのですね。決して全部が全部効かないという事ではありませんが、多くの風邪には効かないということです。

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風邪で抗生物質を服用するのは無駄か

では、なぜ日本の医師は風邪のときに抗生物質を処方するのだろうか、という疑問を感じられる片も多いのではないでしょうか。

 

この点について友人の医師に訪ねてみたところ、以下のような回答をもらいました。その一点目は

 

「万が一細菌性だった場合を考えて」

 

です。上記でも述べたように、全ての風邪がウイルス性という訳ではありませんし、いちいち細菌性かウイルス性かをその都度検査するのも大変非効率です。2点目は

 

「何も出さないと患者が不満を言うから」

 

です。欧米では患者の間にも正しい知識が拡がっているため、「風邪だから薬は必要ないので安静にして寝てなさい」と医師が言っても、ほとんどの人が納得するそうです。

 

ところが日本人の場合、「あそこの医師は薬も出してくれない」と不満を述べる人の方が圧倒的に多いので、だからやむなく処方するらしいのです。

 

事実日本は、世界の中でも圧倒的に抗生物質の消費量が多い国です。その結果、抗生物質が効かない「耐性菌」の出現が頻発して大きな社会問題となっています。

 

そういった点を考慮すると、なるべく風邪ぐらいで安易に服用はしたくないと僕は考えますが、抗生物質が医療に大きく貢献してきた事も事実。

 

今すぐ今までの流れを変えていくのは少し難しいかもしれませんね。

 

私自身は、風邪の際に抗生物質を服用するのも最小限なら良いと思います。やはり細菌性の風邪もありますし、二次感染の予防という意味もありますから。

 

ただし、あくまで最小限度の使用でという前提です。耐性菌の出現は目下日本の医療界の大きなテーマの1つですから、むやみな乱用はやはり控えたいと思います。

 

こういった知識が豊富な医師は、単なる風邪ではあまり抗生物質を出さないか、あるいは出しても少量です。

 

そういった際に、決して医師に文句を言ったりクリニックを酷評してはいけません。そういった行為は、やがて自分で自分の首を絞める事にもなりかねない訳ですからね。

 

以上。風邪と抗生物質の話でした。

 

私たち日本人は、特に医療分野においてもっと弁別能力を鍛えてゆく必要があると思います。

 

病気はいつでも私たちの身近な問題です。医師やメディアに任せきりにするのではなく、自ら知識を探求して、医師と交渉できるぐらいの判断力を養いたいものですね。

まとめ

*細菌とウイルスは全くちがう生命体。

*抗生物質は細菌のみに有効。ウイルスには無効である。

*風邪のほとんどはウイルス性。よって抗生物質は無効の場合が多い。

*耐性菌の出現を抑えるためにも、抗生物質の過度の使用は控えたい。

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