まもなく「風邪」や「インフルエンザ」が猛威を奮う冬の季節が到来します。皆さま充分ご留意くださいね。

 

さて、近年これらの風邪に並んでよく流行しやすいのが

 

「感染性胃腸炎」

 

です。別名「嘔吐下痢症(おうとげりしょう)」とも呼ばれています。

 

発症すると大変体力を消耗する辛い疾患で、前回も言いましたが、発症した感覚としてはインフルエンザよりもきつかった記憶があります。

 

感染性胃腸炎には「細菌性」と「ウイルス性」とがありますが、今回は集団感染などの原因になりやすい「細菌性胃腸炎」の話をしましょう。

スポンサードリンク

細菌性胃腸炎

細菌性胃腸炎は食べ物からの経口感染が主体で、代表的な細菌は「カンピロバクター・サルモネラ・O-157」の3種類です。

 

「カンピロバクター」由来の胃腸炎は比較的夏季に多く、集団食中毒の原因になる事が多い細菌でもあります。

 

「サルモネラ」由来の胃腸炎は近年減少傾向にはありますが、それでもカンピロバクターに次いで発症が多い細菌と言われています。

 

「O-157」由来の胃腸炎は学校給食などにおける集団食中毒をよく引き起こし、重篤な合併症を招く事でも有名な細菌です。

 

 

細菌性胃腸炎の症状

カンピロバクター

カンピロバクターの感染性胃腸炎では、「腹痛・下痢・嘔吐・発熱」などの症状が見られ、まれに血便症状なども見られます。

 

症状や経過は比較的軽微に推移し、たいていは2~3日で自然回復してゆきます。

サルモネラ

サルモネラの感染性胃腸炎では、「腹痛・下痢・嘔吐・発熱」などの症状が見られ、特に発熱では高熱を来たす場合が多いです。

 

菌が腸の粘膜深くに侵入して、「血液・腎臓・骨髄」などに影響を与えやすく、乳幼児や高齢者では重篤な状態となるケースもあります。

 

O-157の出現前までは、細菌性胃腸炎の中では最も症状が重いと言われていました。

O-157

O-157は「腸管出血性大腸菌」とも呼ばれ、「ベロ毒素」という強力な毒素を出して「大腸・腎臓・脳」などに悪影響を及ぼします。

 

基本的な症状としては、「激しい腹痛・水溶性の下痢・血便」などが見られます。

 

また、もし腎臓がダメージを受けた場合には「溶血性尿毒症症候群(HUS)」を引き起こし、「顔面蒼白・倦怠感・尿量の減少・むくみ」などの症状が発現します。

 

さらに脳がダメージを受けた場合には、「頭痛や言動の乱れ」などが起こり、やがて「けいれんや昏睡状態」へと移行してゆきます。

 

これら腎臓や脳のダメージは治療が大変難しく、毎年集団食中毒でこれらに罹患する方もおられ、O-157の危険性を世に知らしめる結果となっています。

スポンサードリンク

細菌性胃腸炎の治療

細菌による感染症である為に、抗生物質が有効な場合もあります。

 

ただし多くは自然回復する症例が多い為に、患者の状態により重症と診断されたケースにのみ抗生物質が使用される場合が多いようです。

 

基本的には「ウイルス性胃腸炎」と同じ処置となり、特に「脱水症状」への対策が最も重要となります。また

 

「下痢止めや嘔吐止めを極力使用しない方が良い」

 

のはウイルス性胃腸炎の場合と同様で、その理由は、下痢や嘔吐を無理に止めると毒素の体外排出を妨げて回復が遅れる可能性があるからです。

細菌性胃腸炎の予防

基本的に食べ物からの感染に気をつけましょう。

 

特に生物を取り扱う際には、「箸を調理用と食事用で分ける・まな板や手指からの感染に気を付ける・充分な加熱を行うなど」細心の注意を払ってください。

 

「カンピロバクターでは鶏肉・サルモネラでは卵・O-157では生肉や生レバー」

 

などが発症の原因として多いので、そういった食物を扱う際には特に用心深く注意してくださいね。

 

以上。細菌性胃腸炎の話しでした。

 

感染性胃腸炎は、予防接種や特効薬がなく対策が難しい疾患なのですが、普段から調理時などの注意を図る事で、かなり感染を防げる部分も多いです。

 

今日の記事を参考にして頂き、今まで以上に細心の注意を払って食生活に望むようにして頂きたいと思います。

まとめ

*細菌性胃腸炎は、カンピロバクター、サルモネラ、O-157等が代表。

*カンピロバクターは比較的軽症で済むケースが多い。

*サルモネラは比較的症状が重くなるケースが多い

*O-157は腎臓や脳がダメージを受けると重症化しやすい。

*感染性胃腸炎は下痢や嘔吐が主体で、脱水症状対策が最も重要。

*感染性胃腸炎は、下手に下痢や嘔吐を止めると回復が遅くなる。

*学校が公欠扱いになるかはこちらから確認を。「インフルエンザの出席停止期間!他にはどんな疾患が対象!?」

スポンサードリンク