子どもを持つ親なら、以下の言葉を1度は聞いたことがあるでしょう。

 

「熱性痙攣(ねつせいけいれん)」

 

しかしながら、実際に経験する子どもは1割弱と言われているので、「そもそもどういった病態なのか分からない」という方の方が圧倒的に多いことでしょう。

 

また、「痙攣(けいれん)と震え(ふるえ)の違い」がよく分からずにパニックになってしまったという声も聞きます。

 

あわてて救急車を呼んだのだが、後で冷静になったら単なる震えだったという事もよくありがちですね。

 

今回は、痙攣と震えの違いについて勉強しながら、熱性けいれんの際の対応について考えてみましょう。

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熱性痙攣(ねつせいけいれん)

熱性けいれんは主に6歳以下の乳幼児に起こる病態で、「白目をむいて手足が硬直痙攣して意識障害などを起こす」発熱性の発作性疾患を指します。

 

熱性けいれんの多くは発熱後24時間以内に最初の発作が起こりやすく、日本では6歳以下の子どもの約1割に認められると言われています。

 

中でも、とりわけ「1~2歳の低年齢児の発症が多い」傾向にあるようですね。

 

熱性けいれんのメカニズムはいまだによく分かっていませんが、低年齢児はまだ「脳神経」の発達が未熟なために起こしやすいのではないかと考えられています。

 

 

熱性痙攣の症状

単純型熱性けいれん

通常の熱性けいれんは、ほとんどこれに該当します。白目をむいたり焦点がおかしくなるなどの意識障害を起こし

 

「両手両足の対称性」

 

で痙攣が起きます。発作時間は長くても5分以内には落ち着きます。基本的に病的なものではなく、予後についてもまず心配はありません。

複雑型熱性けいれん

一部の熱性けいれんでは複雑型を呈する事があります。やはり白目をむいたり焦点がおかしくなるなどの意識障害を起こし

 

「片手片足など非対称的」

 

な痙攣が起きます。また全身の痙攣が5分以上持続したり、24時間以内に数回の発作を起こしたりと、非常に不規則な発作を起こすケースも多いです。

 

複雑型ではごくわずかではありますが、「脳炎」などの合併症を起こしたり「てんかん」などの後遺症を後年発することがあります。

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熱性痙攣と震えの違い

けいれんとふるえの違いは「意識障害が有るか無いか」が大きなポイントです。

 

痙攣も震えも全身がガタガタとなりますからとっさには判断がつきかねますが、ちゃんと呼びかけに応答するかどうかを冷静に観察してください。

 

ちゃんと応答するならば、少なくとも「熱性痙攣の可能性は少ない」ですから、とりあえずはしばらく様子をみても良いでしょう。

 

また、痙攣の場合はガタガタというよりも手足がピーンと弓を張ったような発作になりがちです。

 

意識がありガタガタと体全体が揺れているのか、意識も無くピーンと小刻みに手足が揺れているのか、そういった点も判断材料になるかと思います。

 

しかし仮に単なる震えであったとしても、一応はかかりつけ医に相談して向後の対応を話し合っておかれる事をおすすめします。

熱性痙攣の対処

私も経験がありますが、我が子がこのような状態になるととてもじゃないけど冷静ではいられませんね。

 

しかし、落ち着いて我が子の痙攣が「単純性か複雑型なのかを見極める」事が重要です。それを見極めてから救急車を呼んでも遅くはありません。

見極めのポイントと総合対処法

痙攣が左右対称性(両手両足)か、左右非対称性(片手片足など)か。

 

痙攣の持続時間が5分程度で落ち着くかどうか。

 

絶対に口の中にタオルを入れたり割りバシなどを挟まないこと。大変危険です。

 

揺すったり叩いたり強い刺激を与えてはいけません。

 

横向きで寝かせて頭を体よりも低くし、吐いたものが気道に詰まらないようにします。

 

単純型であった場合は、救急車は呼ばずにそのまま様子を見て、その後かかりつけ医へ受診してください。

 

複雑型が疑われた場合は、救急車を要請し直ちに医療機関への搬送をお願いしてください。

 

以上。熱性痙攣の話でした。

 

熱性痙攣のほとんどは心配のいらないタイプなのですが、目の前の光景にショックを受けてつい冷静さを失いがちです。

 

無理もない事ではあるのですが、いざそのような場面に出くわしても慌てずに対応が出来るように、しっかりと予習しておいてくださいね。

まとめ

*熱性痙攣には、単純型と複雑型が存在する。

*単純型は、意識障害と左右対称性の痙攣が2~3分ほど持続する。

*複雑型は、意識障害と左右非対称性の痙攣が5分以上持続する。

*痙攣と震えの違いは、意識障害が有るか無いかがポイント。

*熱性痙攣は、けいれんの左右差確認と持続時間のチェックを冷静に行うべし。

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