中耳炎シリーズ3回目は、罹患する頻度は多く6ce17e7df268e291c066f5f1383a888b_mないものの、一度罹患すると大変難治で厄介な疾患、

 

「慢性中耳炎」

 

を紹介します。

 

通常の中耳炎では炎症が長期化する例はあまりありませんが、この慢性中耳炎は炎症が長期に続いてゆくので、日常的に様々な弊害が起きてきます。

 

今日は、そんな「慢性中耳炎」について話してゆきます。

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慢性中耳炎

急性中耳炎が上手く治りきらずに、何度も中で炎症を繰り返す事で炎症が慢性常態化してしまう病態です。

 

鼓膜に空いた穴が塞がらないので、中から浸出液がひっきりなしに出てきて、処理や対策が非常に大変です。

 

また、炎症が中で定着化してしまい、炎症の巣のようなものを作り上げてしまう事で、聴力の働きが邪魔されて悪くなり、結果として耳の聞こえも悪くなります。

 

慢性中耳炎では、急性中耳炎や滲出性中耳炎の慢性化も原因の1つになり得ます。

 

私の子どもが滲出性中耳炎に罹患した話を前回書きましたが、鼓膜の穴がまだ塞がりきらない状態の時にプールで細菌感染してしまい、急性中耳炎を罹患した事がありました。

 

穴が空いているおかげで、膿が中にたまらないので痛みはほとんどなかったのですが、どんどん浸出液が外に出てくるので処理がかなり大変でしたね。

 

また、穴が空いている為にかえって外部からも細菌が侵入するので、治ってはまた発症を繰り返して、なかなか急性中耳炎が治らなかった経験があります。

 

一時は慢性中耳炎に移行してしまったのではないかと非常に心配しましたが、耳鼻科の先生の必死の治療のおかげで、何とかそこまでは至らず半年ぐらいでようやく落ち着いたのでした。

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慢性中耳炎の症状

しつこい浸出液の排出「耳漏(じろう)」と、高度の「難聴」が主たる症状です。

 

耳漏は炎症を繰り返しているサインですから、浸出液が出続ける限り、常に炎症が中でくすぶっているという事になります。

 

その炎症が、万が一「三半規管」や「顔面神経」にまで及ぶと、「めまい」や「顔面神経麻痺」などの2次症状にも苦しむことになります。

 

また、難聴は最初はそれほど酷くないのですが、時間が経過するごとにだんだんと程度が進行してゆき、聴覚神経が存在する「内耳」までがダメージを受けると、難聴の程度が非常に高度になります。

 

なお、内耳の聴覚神経は治療が大変困難で、治癒が期待しにくい器官です。

 

痛みが無いのでついつい対応が後手に回りがちですが、耳漏を放っておくと炎症がどんどん慢性化しますし、難聴も放っておくとどんどん聴力の悪化が進行します。

 

根気を入れて治療に当たらないと、「めまい・顔面神経麻痺・不可逆性(元に戻らない)の難聴」など、大変厄介な症状に窮することになる、という事を理解しておいてください。

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慢性中耳炎の治療

まずは、耳漏を止めて炎症を鎮静化する事が優先されます。炎症さえ抑え込んでしまえば、少なくともそれ以上は症状が悪化する事を防げますので。

 

抗生物質の内服や点耳薬の投与などを根気強く実行してゆく事が大事です。途中で挫けそうにもなりますが、絶対に途中で止めずに頑張りましょう。

 

また、定期的に通院して耳の状態を診てもらったり、耳の中を洗浄してもらったりして、治りやすい環境を整える事にも集中しましょう。私の子どもも、半年以上は頑張りました。

 

それでも、どうしても炎症が落ちつかず耳漏が止まらなかったり、難聴の程度が酷くなってくるようならば、手術を選択する事になります。手術には2通りの方法が有り、

 

1つ目は「鼓膜形成術」です。耳漏が無く難聴のみの症状の場合に選択されます。

 

2つ目は「鼓室形成術」です。耳漏が酷く炎症が内部で巣を作り上げているような重症例で選択されます。

 

当然「鼓室形成術」の方が大変な手術になりますので、相応の期間入院して、経過を注意深く観察して行かなければなりません。

 

しかし、手術による治療は決して簡単なものではなく、かつ手術したからと言って根治が可能な訳ではありません。

 

やはり通院治療のみで改善させることがベストですから、早期からの耳鼻科専門医の診察を怠らず、根気強く治療を継続して行くことが大事になりますね。

 

以上。あまり頻度が多くないとは言え、罹患すると大変厄介な慢性中耳炎でした。

 

耳があまり丈夫ではない子どもを持たれている親御さんには、こういった厄介な疾患がある事も頭に入れて頂き、絶対に中耳炎という疾患を軽く考えないようにしてくださいね。

まとめ

*各種の中耳炎が慢性化したものを、慢性中耳炎と呼ぶ。

*慢性中耳炎は、耳漏(耳だれ)と高度の難聴が主たる症状。

*放っておくと、めまい、顔面神経麻痺、不可逆性の難聴などにも悩まされる。

*耳漏を止めて炎症を抑え込むことが何よりも大事。

*手術による治療も可能だが、大変な手術であり、かつ根治が出来る訳ではない。

*ツボは「患部側のH5とF5、色付きのドロドロ膿が出る場合は両側H6とF4も追加」。詳しくは「井穴刺絡!万病に効くツボ治療決定版!!」を参照。

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