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11月も折り返しを過ぎ、まもなく師走です。身の回りも何だか気ぜわしくなってきて、あっという間に「お正月」を迎えるのでしょうね。

 

さて、お正月はめでたい行事ではありますが、つい生活のペースが乱れて暴飲暴食ともなりがちですね。「正月太り」という言葉もあるほどですから。

 

そこで日本では、古来よりお正月の胃腸の疲れをリカバリーする食事法が伝統的に受け継がれてきました。

 

「七草粥(ななくさがゆ)」

 

最近は、あまりこういった伝統食などにこだわらない方も増えてきましたが、それでも長く受け継がれてきただけの理由もあるのです。

 

昔の人が知恵を出しあって考案してきた健康食や伝統食。その由来や意味を知る事は、日本人としても大切な事ではないでしょうか。

 

今回は、「七草粥」の意味を通じてそのあたりに迫ってみることにしましょう。

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七草粥の由来

七草粥は「1月7日」の朝に頂くのが通例となっています。なぜ1月7日かと言うと、1月7日は「人日の節句」と言われる「五節句」のうちの1つだからです。

 

もともとは中国の「唐」の時代、人日の日に7種の青菜を食べ無病息災や立身出世を願ったという風習が元になっていると言われています。

 

その風習が奈良時代ごろに日本に伝来して、徐々に日本の食文化に定着していったと考えられます。

 

そして、江戸幕府によって正式に「五節句」が定められたあたりから、本格的に一般大衆に浸透していったと見られています。ちなみに五節句とは

 

「1月7日の人日・3月3日の上巳・5月5日の端午・7月7日の七夕・9月9日の重陽」

 

の事を指します。

 

七草粥の目的は、お正月で疲れた胃腸に優しい食物を与えるというものですが、昔は今ほど農業が発達していなかったので、どうしても冬は青物が不足しがちでした。

 

そこで、新年の始めに青菜を摂取して栄養を補給するという意味も兼ねて、このような習慣が定着していったのです。

春の七草

春の七草とは「セリ・ナズナ・ゴギョウ・ホトケノザ・ハコベラ・スズナ・スズシロ」の事を指します。以下、それぞれの特徴を記載してゆきます。

セリ

セリ科の多年草で、「解熱効果・造血効果・食欲増進効果」があると言われています。

ナズナ

アブラナ科の2年草で別名「ペンペン草」とも言います。「胃腸調整効果」の他に「目の保養」にも良いと言われています。

ゴギョウ

キク科の2年草で、「咳止め効果・痰切り効果」の他に「利尿効果」もあると言われています。

ホトケノザ

キク科の2年草で、「アトピー改善効果」など皮膚に良いと言われています。

ハコベラ

ナデシコ科の2年草で、「傷の修復効果・痛み止め効果」の他に、「虫歯などの歯の痛みにも効果」があると言われています。

スズナ

アブラナ科の1年草で「カブ」の事です。「便通効果・利尿効果」があると言われています。

スズシロ

アブラナ科の1年草で「小型の大根」の事です。「消化促進効果・風邪症状の軽減効果」があると言われています。

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七草粥の作り方

最もオーソドックスな「七草粥」の作り方を紹介します。

<1>

七草を流水できれいに洗い、塩を入れた熱湯でさっと茹でたら水に浸けてアク抜きをします。その後水気を絞ってみじん切りにしておきましょう。

 

<2>

米を研いだら水に浸け、そのまま30~40分程度置いておきます。

 

<3>

土鍋など厚手の鍋に、米とその倍量の水を入れて蓋をして強火にかけ、煮立った所で弱火に変えます。

 

次に、葉の部分を切ったスズナ・スズシロ・セリの根をいれます。

 

そこからさらに20分程炊いてゆきましょう。この間焦げ付きには気を付けて、しかしあまりかき混ぜないようにしてください。

 

<4>

米が柔かく炊けて来たら、残りの七草と塩やしょう油等をお好みで加え軽く混ぜ合わせます。その後蓋をして、弱火で5分程炊いたら完成です。

 

シンプルですが、この定番の七草粥が最も美味しいのですよ。まさに、五臓六腑にしみわたる感覚が味わえます。

 

ただしいくら胃腸に優しいからと言っても、よく噛まずに流し込んでは意味がありません。お米は思った以上に消化にエネルギーを必要とします。

 

流し込むのではなく、柔らかいからこそよく噛むことによって胃腸への負担が軽減される、という事を忘れないでくださいね。

以上。胃腸に優しい七草粥の紹介でした。

 

ついつい暴飲暴食に走りがちな正月ですが、あまりハメを外してコンディションを崩さないように気を付けてください。

 

そして、気持ちよく七草粥を堪能したら、新しい年のスタートダッシュを全力で駆けてゆきましょうね。

まとめ

*七草粥は、正月の胃腸の疲れをねぎらう為の優しい伝統食。

*七草粥の由来は中国の唐の時代。奈良時代に日本へ伝来し、江戸時代に大衆へと浸透した。

*七草にはそれぞれに効能があるが、特に消化効果や食欲増進効果などに特化した草が多い。

*シンプルなお粥が一番おいしい。ただし、柔らかいからと噛まずに流し込んでは意味が無い。

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